25卒理系大学院生はそろそろ就活の始め時

早いものでもう3月ですね。理系大学院生の皆さんは、いつごろ就活を始めるものなんだろう?と思っている方もいるのでは?


結論から言うと、25卒の大学院生は博士後期、前期のどちらもそろそろ本格的に動き出す必要があると思います。

特に博士後期修了と同時に就職を考えておられる方は、企業研究にとりかかっておかないと、これからのスケジュールがバタバタになってしまうと思います。


就活を始めると言っても、何をどういう順番で進めたらよいか、戸惑う方も折れれるのでは、とお察しします。以下に一般的な流れを説明します。前後するところや全員が対象とはならないこともありますが、あくまで一般的なもの、と捉えてください。


1・自己分析

 これが一番最初にあるべきだと思いますが、次の企業研究と並行して進めた方が考えやすい方もいると思います。臨機応変に対応してください。

就職するという事は、自分の強みや得意なことを使って、会社を通じて社会に価値を提供し、その報酬を得る、という事に他なりません。

ですから、自分で何ができるのか、どんな価値を提供できるのか、あるいは将来どうなりたいのか、などについて自分自身がしっかり理解していることが何より大切です。

これがしっかり出来ていないと、志望動機や面接での受け答えにブレや一貫性の無さが出てしまうことにつながります。

もちろん色々と考え進めていく途中で、やりたいことが変わっていくのは何ら問題ありません。

むしろ、考え進めていく過程で、自分がやりたい事ってこういう事だったんだ!と気づく瞬間があると思います。

最初の段階でそこまで考えておくと、後の作業がとてもラクになると思います。


2・企業研究・分析

就職してやりたい事、あるいはなりたい姿が描けたら、それを実現する組織を選ぶステップに移ります。これが企業研究です。

会社によって得意な研究領域や研究開発に対する考え方は大きく異なります。

また、会社選びの際に皆さんがとても気になるであろう人事制度や福利厚生、可能性のある勤務地、グローバル対応度なども会社によって幅のある項目だと思います。

自分が活躍できる環境を選ぶという意味で、出来るだけ多くの情報を集めましょう。

情報源としては、会社のHP、企業説明会、新聞や雑誌の記事、OBOG訪問などが挙げられると思います。それぞれ得られる情報の種類や質が違いますので、

自分のこだわりに照らし合わせて、優先順位をつけて取り組むことをおススメします。

例えば、新薬創出のための創薬研究に力を入れている企業に興味があれば、開発パイプラインを見ればかなりの情報が得られます。

また、明るく風通しの良い職場で働きたい、という事が価値観として大事なら、OBOG訪問で直接尋ねるのが最も確実な方法だと思います。


3・インターンシップ参加

夏季に行われる比較的長い期間のインターンシップに参加しようと思うなら、エントリーのタイミングを逃さないようしっかり調べておきましょう。

長期のインターンシップは受け入れ部署も準備が必要なので、早めに様々な手続きが進められることが多いです。

インターンシップへの参加は企業、就活生の双方にとって大きなメリットがあるので、可能であればぜひ参加を検討していただきたいと思います。

ここで注意を一つ。

就活生の方で勘違いしている方が多い印象ですが、インターシップに参加していない事が、直接合否にマイナスに影響することはありません。

また、インターンシップ応募で落選したとしても、その企業へ入社する道が閉ざされたわけでもありません。

企業側はそのように認識しているという事を憶えておかれたら良いと思います。


4・ES、研究概要の作成

いよいよ就活の核心に入っていきます。

D卒の方の内定が出るタイミングは、おそらく23年9~10月あたりがピークになると思います。

M卒の方はもう少し遅くて24年3月~4月ぐらいになるでしょうか。

それから逆算して内定が出るタイミングの2~4か月くらい前に、意中の企業にエントリーすることになると思います。

タイミングを逃さないよう募集の予定をしっかりチェックしていてください。

ESの作成で最も肝心なことは、言わずもがなですが志望動機です。

なぜこの業界なのか、なぜこの会社なのかを説得力を持って表現するには、最初の自己分析がしっかりできているかどうかにかかってきます。

自己分析ができていると、ESの内容や面接時の受け答え全般に一貫性が産まれます。

この一貫性は合否に大きく影響しますので、重要な項目として挙げておきます。

理系大学院生の就活では、研究概要もESに並んで重要な項目です。

研究の目的や成果として期待されること、どんな実験やデータ処理をしてどんな結果が得られたのか、そこから判ることは何か、今後どのように研究を展開していこうと考えているか、などが要領よく簡潔に表現されている必要があります。

自分自身は研究の内容がよく判っているので、判りにくい表現などをセルフチェックするのは難しいです。可能なら指導教官や先輩に見てもらうなど、第三者の目で一通りチェックしてもらう事をお勧めします。


5・面接

ESの審査を通過すると、いよいよ面接です。会社によりますが、最終面接も含めて2~3段階の審査が行わるのが一般的かと思います。

それぞれの段階で、審査官がどのような職位や専門性の人なのかも、企業の考え方によってバラバラなので、可能ならそういった情報を持っている人を探し出して聞いてみましょう。

面接で大事なことは、なんだと思われるかもしれませんが、明るい表情でハキハキと話すことです。

面接官は、この人と一緒に働きたいと思うか?という考えを元に面接にあたっています。

あなたは暗い表情でボソボソと話す人と、一緒に働きたいと思いますか?

どんなに立派なことを話しても、上記のことができていなければ、仲間として一緒に働きたいとは思わないのではないでしょうか?


最終面接が終わって、人事担当者から合否通知が来れば一連の流れは終了です。

内定の通知をもらったら、なるべく早く入社の可否について意思表示をしましょう。

他に志望している会社の結果を待ちたい場合には、その旨はっきりと伝えてあげると人事担当者も助かります。

もしお祈りされてしまった場合でも、落ち込む必要はありません。

就活は企業と応募者のお見合いなので、どんなに優れた人材でも縁がなかった、というケースは多々あります。

改善すべきことは改善し、新たな気持ちで次の企業に向かうのが正解です。


以上就活の開始から一連の流れを説明しました。

最近では様々な情報源があって、就活生の中には迷ってしまう人も多いのでは、と心配になります。

信頼出来る情報かどうか判断できない場合には、あまりとらわれずにそんなこともあるのか、程度に留めておき、信頼できる情報をもとに判断、行動することを強くおススメしたいと思います。

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